私立の医学部を受験するなら知っておきたいこと【まとめ】

私立の医学部を受験するなら知っておきたいこと

子供が私立の医学部受験を検討中の家庭も多いのではないでしょうか。独自の教育方針を掲げていたり、著名な医師を排出した大学など、それぞれの大学に特徴があります。

しかし、国公立とは違った特徴を持ちますので、もし併願を検討中なら違いを把握しておきましょう。特に気を付けたいのは入試の教科数と受験料、学費の3つです。

入試に必要な科目数

まず私立と国公立の大きな違いとして、入試に必要な教科数が異なる点が挙げられます。私立の医学部は、センター併用で受験できる場合と、個別試験を実施している場合の2パターンがあります。

センター併用は国公立の医学部と同じで、英数国社理の5教科の対策が必要です。国立と併願を考えている場合、特に対策は不要といえるでしょう。国公立はこれに加え、二次試験で英数理の3つと、面接・小論文が加わります。

一方、私立の個別試験は教科数が少なく、一般的な私立医学部は英数理の3つです。国語や社会が試験科目に入っている大学はほぼないため、対策する必要はありません。もちろん国公立と併願するなら別ですが、私立専願でいくなら、英数理の3つのみ対策すればよいでしょう。

ただし、私立の医学部も面接と小論文があります。配点比率は大学によって異なりますが、合格に少なからず影響します。子供には勉強を頑張らせるとともに、面接・小論文も対策させましょう。医学部予備校ならトータルで対策できますので、可能なら通わせることをおすすめします。

受験料

受験料にも違いが見られます。まず私立の医学部の受験料ですが、平均的な費用は1校あたり6万円です。基準はないため、大学によっては4万円台で受験することが可能です。ただし、ほとんどの大学が6万円ほどかかりますので、この金額を目安にしておくとよいでしょう。

なお、上記の金額はあくまで1校あたりの受験料です。例えば4校受験した場合、受験料は総額で24万円ほどかかります。1校でも決して安い金額ではありませんので、受験シーズンが近づいてきたら念頭に置いておきましょう。特に私立専願を考えている家庭は注意が必要です。

一方の国公立医学部は受験料が抑えられています。センター試験は1万8千円かかりますが、受験料は前期・後期とも各1万7千円です。もし両方出願した場合、センターと合わせると5万2千円ほどになります。私立の医学部と比べて割安で、前期と後期に出願しても6万円はかかりません。家計の出費もかなり抑えられます。

入学後にかかる学費

私立の医学部は高い、というイメージがあるかもしれませんが、これはある意味で正解です。後述する国公立と比べ、数倍の開きがあります。もちろん一概にはいえませんが、学費は1年あたり300〜600万円ほど見積もっておきましょう。6年間でかかる学費の相場は2,000〜3,000万円です。ただし、4,000万円近い学費がかかる大学も中にはあります。大学によって2倍以上の開きがありますので、子供が受験する前に確認することをおすすめします。

このように、学費が問題になりやすい私立の医学部ですが、奨学金など補助制度を設けているところが少なくありません。また、成績上位者は1年間の授業料が全額免除になったり、一部減免になる場合もあります。大学によって制度は異なりますが、学費負担を減らしたい方は大学側へ確認してみましょう。