私立の医学部は一般家庭でも通えるのか?
私立の医学部は学費の高さが大きな壁になります。やはり国公立と比べると、私立は学費の高さが際立つため、諦める家庭も少なくはないでしょう。
しかし、一般家庭が私立の医学部へ通わせるのは無理な話なのでしょうか?確かに学費は高いですが、実は通わせている家庭も少なくないのです。ただし、サラリーマン家庭が私立の医学部に通わせるためには、学費の問題をクリアする必要があります。
サラリーマン家庭の子供もそれなりにいる
私立の医学部には、もちろん裕福な家庭の子供もたくさん通っています。一方、サラリーマンの家庭の子供も決して少ないとはいえません。大学によってはサラリーマン家庭が数割を占めるケースもあります。このため、サラリーマンだからと子供が私立の医学部を諦める必要もないのです。私立の医学部で優秀な成績をおさめ、将来有望な医者になることも不可能ではありません。
当然ですが、それぞれの家庭で実際の年収や経済状況は異なります。ただ、いわゆる中流家庭であっても、大学の候補が国公立に限定されるわけではありません。年収が数百万円ほどの家庭が通わせている場合もありますので、私立=裕福な家庭限定、とも言い切れないのが実情です。
サラリーマン家庭の子どもは奨学金や学生ローンを利用して通っている
しかし、サラリーマン家庭にとって、学費の負担は決して軽いものではありません。では、どうやって学費を工面しているのかと疑問が浮かびますが、その多くは奨学金や学生ローンを利用しています。私立の医学部は、6年間で数千万円もの学費がかかるため、サラリーマン家庭が貯蓄や資産だけで通わせることは非現実的です。
医学部は非常に多くの支援制度が存在します。例えば各自治体が奨学金を貸与していますし、私立大学が独自に奨学金・特待生制度を設けている場合もあります。例えば返済が不要な奨学金や、学費が一部免除される特待生制度も存在します。入学時に成績上位へ入れば、初年度の学費を免除、という大学も中にはあります。サラリーマン家庭は、こうした支援制度を上手に活用しているのです。
また、低金利の教育ローンや学生ローンを利用している家庭もあります。国の教育ローンは上限が350万円ですが、金融機関の場合は限度額が異なります。いずれにしても、数百万円単位の融資を受けられるのは魅力です。もし奨学金が利用できない場合、こうしたローンも候補に入るでしょう。
ただし、給付型奨学金とは違って返済が必要です。事前に入念なシミュレーションを行い、計画を立てて返済していきましょう。
奨学金やローンとは異なりますが、地域枠で受験する方法もあります。地域枠は主に都道府県が実施している制度で、卒業後数年間、特定地域で医者として働くなど、何らかの条件が付いています。しかし学費が全額免除されたり、もしくは大幅に減額される場合が多いです。非常に魅力的な制度ですので、気になる方は一度自治体に問い合わせてみましょう。
医師の子供が多いというのも事実
私立の医学部はサラリーマン家庭の子供も通っていますが、親が医者という子供が多いのも事実です。例えば親が開業医という子供もいれば、病院の理事長など要職に就いているケースもあります。もちろん大学によって医者の子供の割合は異なりますが、少なからずいることは覚えておきましょう。
しかし、親が医者であっても裕福とは限りません。経済状況がサラリーマン家庭と似ている場合もありますし、少ない仕送りでやりくりしている子供もいます。親が子供に贅沢をさせないようにしている場合もあります。逆に贅沢をさせている家庭もありますが、親が医者の子供であっても、事情は各家庭により異なります。