医学部の学生が一人暮らしをするのにかかる費用について

医学部の学生が一人暮らしをするのにかかる費用

一人暮らしをしている医学部生は珍しくありません。息子は我が家から通っていますが、友人は一人暮らしが多く、親から仕送りをもらって生活している人がほとんどです。自宅から通えるなら出費を抑えられますが、もし一人暮らしをするとなると、親にさまざまな費用の負担が生じます。

特に大きな負担となるのは生活費ですが、医学部へ通い始めると、他にも以下の費用がかかります。

・家賃
・国家試験の対策費用
・教科書代

医学部へ通う子供が一人暮らしをするなら、これらの費用は避けられません。では、どの程度の出費になるのでしょうか?

家賃

まず欠かせないのが家賃です。東京に限った場合、郊外(都下)と23区(都内)では家賃相場に大きな開きがあります。特に都内は非常に高いため、出費を抑えるなら都下で借りることになるでしょう。このため、家賃の相場は入念にチェックすることをおすすめします。

仮に家賃6万円のワンルームを借りた場合、年間72万円の出費になります。6年間家賃が同じであれば、医学部を卒業するまでに432万円の家賃がかかります。

ただし、家賃は更新時に上昇することもありますし、家賃に共益費が含まれない物件も少なくありません。水道光熱費などもかかるため、家賃プラスアルファの出費を考慮しておきましょう。

なお、医学部の6年間でもっとも費用がかかるのは家賃です(授業料除く)。以下で説明する費用よりも家計への負担は大きいため、家賃は極力切り詰めることも検討しましょう

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国家試験の対策にかかる費用

医学部を卒業しても、免許を取得しなければ医者になれません。このため、最終的なゴールは国家試験の合格といえるでしょう。合格率は9割程度あるため、ほとんどの医学部生が合格していることになります。

しかし、難易度が高いことに違いはなく、対策せずに合格するのは困難なレベルです。参考書を購入してあげたり、場合によっては子供発破をかける必要が出てくるでしょう。

国家試験の対策に必要な費用ですが、参考書の購入費や模試の受験料などを合わせても20万円前後です。場合によっては10万円ほどで済みます。参考書は一冊あたり数千円ですし、現在はインターネットがあるため、さまざまな情報が入手できます。

予備校に通うこともありますが、実際に通うのは医学部生の一部です。ほとんどの学生は参考書を購入するだけですので、出費はほとんど気にならないレベルでしょう。

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教科書代

医学部に通いはじめると、毎年教科書代も支払う必要があります。ただ、教科書も費用負担は軽く、1年あたり2~3万円、6年間でも10〜20万円ほどです。もちろん大学によって金額は変わりますが、ほとんどの大学が教科書代を抑えています。毎年購入したとしても、家賃1ヶ月分よりは負担が少なくて済みます。

上記は教科書を全部購入した場合に限ります。逆にOBから教科書を譲ってもらったり、大学の図書館で借りることができれば、更に教科書代を圧縮可能です。実は無理やり教科書を購入させる医学部は少なく、購入判断を学生個人に任せているところもあります。

授業をプリントや資料中心に進める場合も珍しくないため、教科書を買わずに6年間通うことも不可能ではありません。

しかし、教科書は参考になる情報が多く書かれています。市販の参考書より情報量も多いため、参考書代わりに教科書を買うのもおすすめです。

トータルで必要な費用まとめ

医学部生が一人暮らしを始めた場合、主に家賃と国家試験対策費用、教科書代の3つの出費が生じます。他にもさまざまありますが、以上3つの費用を合計した場合、6年間で約450〜470万円の出費です。

ただ、出費の大半を家賃が占めますので、家賃を抑えることができれば大きな節約効果が生まれます。国家試験対策費用と教科書代は決して高くありませんので、心配するほどではないでしょう。